どうなる円安!?~今後の対策について~

日々円安になっており、4/27には、1990年5月以来、約34年ぶり

米ドル/円 158円台になりました。

そして、最近ニュースで、『日本銀行の介入はあるのか?』などは聞くけど、

そもそも、この言葉の意味が分からない、今何が起こっているのかも分からない

っていう人もいるかもしれません。

そこで、今回はそんな方でも分かり、今後どうするべきかまでまとめてみました!

この記事を読んで、少しでも皆様の力になれば、幸いです。

それでは、いきましょ~~~!!

今の円安、大ピンチ。 加速する貧困化。

まず、前提として、今の円安は大ピンチなのです。

どのくらいのピンチかというと、

例えば、

ユニクロで有名なあのファーストリテイリングの会長柳井 正さんも

『これは我が社にとっても、いや、日本人全員にとっても良いことではない』

また、サントリーの社長であり、経済同友会(大企業のトップが集まる団体)

のトップも務めている新浪 剛史さんも

『これに関して国は動いていただきたい』と発言するほどです。

また、私たちにも分かる形で影響が出始めています。

物価高

その、一つとして大きな影響が出ているのが、

物価高

これです。

気のせいなんかじゃありません。

今、物価は以前よりも更に高くなっています。

では、なぜか?

輸入コストが上がっているからです。

どういうことか。

例えば、1つ1000ドルのモノを輸入するときに、

1ドル=100円の場合(円高) 1000×100円=100000円

1ドル=150円の場合(円安) 1000×150円=150000円

つまり、売り値は1000ドルと変わらなくても、

円安だとこちら側が高く払わなければいけなくなるわけです。

でも、これって、私たちの給料も上がってたら問題ない話ですよね?

ただ、大企業の賃上げは進んでも、

日本の大半を占めている中小企業ではそこまで賃上げが実現に足りていない。

賃上げと物価高が緩やかに行く状況をインフレ言い、

好景気のことを指します。

給料が上がってる、だから、高いものが買える。

高く売っても、給料も上がっていて買ってくれるから、もう少し高く売っちゃおう。

ですが、これはコストプッシュ型の物価高と言われており、

コストが上がってるから、値段が上がってる訳で、

景気が良く なってるわけじゃないんです。

また、例えば、輸入品ではなくて、国産品でも、

材料や部品が輸入の場合はやっぱり値段が上がってしまいます。

つまり、純国産品以外のほとんどの商品は価格に影響を受けるということです。

そして、日本のほとんどの商品は輸入に頼っているので、

物価高で価格が上昇しているという状況です。

相対的貧困化

次に、相対的貧困化。

円が安くなるということは、

海外旅行にも行きづらくなってるわけです。

旅行先での食事、ちょっとしたランチなのに5000円もする、、、、、

反対に、外国の人は日本に旅行に来やすくなっています。

なぜなら、逆に、外国の人は日本に来て、

こんなにいっぱい食べて2000円だけ⁉

思ったより安いからお土産も沢山買っちゃおう!

なんてなるわけです。

これも円安の影響です。

ここで、『だったら、海外旅行に行かなければ関係ないもんね~』

と思っている方もいるかもしれません。

甘い。そんなことはないんです。

国内のホテルや旅館は、海外の方に合わせて、値上げしないとやっていけないのです。

また、海外の方からすれば、日本円で値上げしても全然払えるわけです。

ここで、問題が生じます。

日本国内のホテルや旅館が値上げするとどうなるか。

そうです。

日本人が国内旅行もできなくなるんです。

今の私たち日本人は、

良いものを買おうと思ったら、高くて買えない。

だから、安いものを買おう。

国内も旅行できない。海外も旅行できない。

だから家にいよう。

これってどういう状況か。

相対的に貧しくなってるんです。

日本国民が、一気に全体的に貧しくなってる。

円安倒産

最後に、円安倒産です。

日本の企業の内ほとんどは、中小企業です。

大企業なんてごくわずか。

そんな中小企業の中で、

輸入費、材料費が上がって、

それを商品の値上げに反映しても買ってくれる

お客様がいるって企業ばっかりではありません。

ということはどうなるか。

値上げするんだったら、買わない。

今後は取引しない。

となり、そんな中小企業は収入源が無くなり倒産してしまいます。

これが円安倒産です。

そもそもどうしてこんなに円安?その理由とは。

円安の打撃を受けている中小企業は倒産。

私たち国民も物価高で商品が買えなくなっている。

旅行にも行けなくなっている。

大企業のトップたちも声を上げている。

では、この大ピンチに国は何をしてくれるのか。

それを、考えるためには、

そもそも、この円安の理由を理解しなければなりません。

理由①日米金利差

まず、1つ目の理由が、日米金利差です。

今、アメリカは未曾有のインフレ状態になっています。

つまり、好景気なんです。

商品の値段も物価も上がっているけど、

それに見合う給料もきちんと上がっている。

それを、緩やかなインフレ。好景気といいます。

ここで、緩やかなインフレの反対もあります。

それを、急な、激しいインフレ

『バブル』と言います。

例えば、

土地が1000万円で買って、明日には2000万円で売れる。

だったら、1000万円手元に持っていなくても、銀行から1000万円借りて、

明日に2000万で売って、その内の1000万円は銀行に返して、

1000万円は利益になるわけです。

このように、どんどん買って、売ろう、買って、売ろう

『買って、売ろう』×∞

をやると、急激に値段が膨張、

適正価値を大幅に超えてもなお膨張

これを繰り返していると、

ある日金融政策などにより、価値が真っ逆さまに暴落。

これをバブル崩壊と言います。

つまり、借金してでも、投資やビジネスをしようって思うのは、

景気がいいからなんです。

その景気の良いときに、銀行の金利を上げるとどうなるでしょう。

金利が上がるというのは、返すときの利子が高くなるということです。

利子が高かったら、銀行から借りづらいですよね。

もし、借金して、投資やビジネスをしても、成功しなかったら。

利子が高くて借りるの怖いなぁ。

これがブレーキになるんです。

このブレーキをかける行動を、利上げと言います。

ここで話を戻して、

アメリカの中央銀行のFRBは、

急なインフレ(バブル)にならないように、

緩やかなインフレ(好景気)になるように、

ブレーキとして、利上げをしてきました。

そして、少し収まってきたから、

そろそろ利下げする雰囲気を出していました。

しかし、蓋を開けてみると、

まさか、

アメリカ、まだまだ景気良いじゃん!!

もう1回利上げするまでじゃないけど、利下げはまだ先かな。

これは、全世界中が驚きました。

では、ここで、

アメリカの利上げ利下げ

なぜ、日本が振り回されているのか。

それは、日本とアメリカの金利差が円安に深く関わっているからです。

では、なぜ、

日米の金利差と円安が深く関わっているのか。

理由は凄くシンプルです。

金利が高いと、借りる側は嫌ですよね。

返すときの利子が高いから。

ただ、貸す側からすると金利が高いところに預けたいですよね。

例えば、

1年間で1%の利子をくれる銀行(年間100万円を預けて1万円くれる)

1年間で100%の利子をくれる銀行(年間100万円を預けて100万円くれる)

あなたは、どっちの銀行にお金を預けたいですか?

シンプルな話

アメリカの金利は高いんです。

日本の金利は安いんです。

一体、あなたは、ドルと円どっちを持ちたいでしょう。

ドルです。(アメリカ)

この金利が高いアメリカ

金利の低い日本

の金利差が広がれば広がるほど、

『ドル欲しいな』、『アメリカに預けよう』となり、

ドルの人気があがり、ドルの価値は高くなります。

一方、金利の低い円は、

人気が無く、円の価値は安くなります。

これを、ドル高円安

と言います。

つまり、アメリカが利下げしてくれたら、

金利が下がり、ドルに預けたい

という人気が下がるので、

ドル高円安の反対、

円高ドル安の方向に触れるのです。

ここで、

『アメリカの利下げを待つんじゃなくて、日本が利上げすればいいじゃん!!』

そう思いますよね?

しかし、日本は、

ずっと利上げ出来ないでいるのです。

この日本がずっと利上げ出来ないでいる理由は、

後半で説明するので、お待ちください!

まとめると、

日米金利差で、

アメリカは利下げをしない

なぜか、

それは、アメリカは、まだ景気が良いから。

利下げしないってことは、

アメリカのドルは人気で、価値が高いまま。

これだと、円が安いまま。

これが1個目の理由です。

理由②中東情勢

次に、2つ目の理由が、

中東情勢です。

今、中東では、

イランとイスラエルという

中東の中枢の国同士で、戦争が行われています。

この中東の肝となる国家同士の戦争によって、

中東情勢が不安になります。

この中東情勢の不安が、何に繋がるかというと、

原油価格の上昇に繋がります。

そして、原油価格の上昇すると、

世界的にインフレ圧力が高まります。

では、なぜ、

原油価格の上昇すると、インフレ圧力が高まるのか?

それは、原油などの原材料価格が上昇すると、

コストの上昇分を商品やサービスの価格に転嫁することで、

物価が上がります。

物価が通貨の価値より上がっていくインフレの流れが強まるのです。

つまり、インフレを収めたいアメリカは、

さらに利下げできなくなる。

逆に、利上げ出来ない日本との日米金利差が拡大し、

円安が加速するのです。

これが、2つ目の理由です。

理由③日本の実力低下

最後の理由は、日本にあります。

それは、日本の実力低下です。

日本の円は、ドルに対してだけ安くなっているわけではないのです。

ユーロ、人民元、ポンド、豪ドル、スイスフラン、韓国ウォン

主要通貨のどの通貨に対しても、安くなっているんです。

これなぜか、

理由は、経済成長率、人口減、少子高齢化など

日本が生み出す経済的パワーが弱くなっているからなのです。

これが3つ目の理由です。

国はどう動く!?具体的対策

円安の理由は、

アメリカのせいでもあるし、

中東のせいでもあるけれど、

日本自体の経済的パワーが弱いため、円の人気がないのです。

では、国は、

どうこの円安対策をするべきなのか。

それは、大きく3つあります。

『為替介入』、『口先介入』、『利上げ』です。

対策①為替介入

まず、1つ目が、

為替介入です。

ここで、そもそも為替とは?介入とは?

という方もいると思います。

説明します。

為替とは、簡単に、

円とかドルとか異なる通貨を交換すること

です。

介入とは、入り込むことです。

ですので、為替介入とは、

為替に入り込んで、通貨の価値操作しちゃおう!

ってことです。

では、為替介入して、円安を打破するか。

まず、物の価値や人気を高めるには、

どうしたら良いか。

そうです。買い占めて、市場からその物を

少なくするのです。

そしたら、珍しいもの、希少性が高いもの

になるので、価値や人気が上がるのです。

そう、円安を打破する方法は、

日本が日本自身の円を買うのです。

それによって、円の市場価格を上げるのです。

なんとも悲しい(笑)

アイドルが、自分のグッズの人気が無いから、

自分自身で買い占めるようなものですからね。

ただ、この為替介入というものは、

本質的対策ではないのです。

そして、何回もできない。

なぜかというと、

日本が自身で円を買うといっても、

使えるお金の額に限度があるからです。

では、その額の限度はいくらなのか。

180兆円です。

ただ、丸々180兆円使えるわけでもないのです。

では、本当に使える額はいくらなのか。

180兆円の約9/1の19兆円だけ。

何で、180兆円の内、19兆円しか使えないのか。

それは、180兆円のほとんどがアメリカ国債だからです。

国債とは、簡単に、国の借金です。

ですので、日本が180兆円分アメリカの借金を

肩代わりしているってことです。

つまり、日本はアメリカの借金を売っぱらって、

その元手で、自身で、円を買って、

円の価値を上げ、ドルの価値を下げようとしているのです。

こんなことしたら、アメリカに嫌がられますよね。

ですので、180兆円全額ではなく、19兆円しか

使えないのです。

そして、この為替介入は本質的対策ではない。

そりゃそうです。

日本が日本自身の円を買って、

人気は継続的に上がるのでしょうか?

一時的には、上がるでしょう。

無理やり値段を釣り上げるのですから。

ただ、本質的に円が、

人気になったわけではない。

しばらくすれば、元の値段に戻るだけです。

つまり、為替介入というのは、

一言でいうと、時間稼ぎなんです。

ですから、為替介入でせめて、

円安の根本治療のための時間を稼いでくれ。

そして、その根本治療というのは、

3つ目の対策、『利上げ』です。

後で、説明しますね。

対策②口先介入

その前に、2つ目の対策、『口先介入』

について、説明します。

まず、ここまでの話をまとめると、

『為替介入』というのは、

根本治療の『利上げ』までの、

短期的な時間稼ぎということです。

ここで、為替介入という、

時間稼ぎは、

使ってしまったら、少なからず、

アメリカに嫌がられますし、

他に時間稼ぎの武器が、

無くなってしまうのです。

ですから、時間稼ぎのためのもう一つの武器

それが、『口先介入』です。

口先介入、簡単に言うと、牽制です。

「為替介入して、

円とドルの市場価値を操作しちゃうよ〜」

って、口先で日本銀行のお偉いさんが

言うのです。

これの何が良いかって言うと、

投機家という、円とドルの為替変動で、

儲けようとしている人たちが、

世界中に大量にいます。

そして、この投機家たちの動向によっても、

ドル円の市場価格は変動します。

ですので、その投機家たちが、

「絶対円安になるから、ドル高円安に賭けよう」

となると、更に円安が進んでしまいます。

なので、

「為替に介入して、ドル安円高にするよー」

「円安に賭けると損するよー」

と牽制するのです。

この『口先介入』と『為替介入』で、

本質的対策ではないけれど、

円安の根本治療、『利上げ』までの、

時間を稼ぐのです。

対策③利上げ

では、3つ目の対策、

それが『利上げ』です。

利上げというのは、

日本の金利を上げること。

それは、日銀の金利を上げること。

民間の銀行の金利を上げること。

つまり、民間銀行にお金を預けても、

全然利子が貰えない状況から、

意外と利子貰えるじゃん!

という状況変える。

そうすれば、ドルばっかりではなく、

円も持とうかなと、

世界の動きも高まり、

円の人気が出て、円高になっていくのです。

まとめ

はい、

ここまでを全てまとめると、

今日本は円安の影響で、

海外も国内も旅行が行けず、

物価高の影響で、私生活も苦しく、

倒産する中小企業もある。

その理由は、

アメリカや中東のせいでもあるけれど、

日本自体の経済的パワーの低下でも

あります。

では、その対策をどうすればいいか。

それは、口先介入と為替介入で、

時間稼ぎをし、

根本的対策の利上げをすることでした。

ただ、日本は、

この根本的対策、

利上げをできないのです。

では、なぜ利上げをできないないのか。

それは、次回説明していきます!

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